うさぎの草むしり堂
主にオンラインゲーム(ラグナロクオンライン等)と日常についてつづられています。
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1?1 出逢い
 ラグナロクオンラインを始めて一ヶ月。
 特にボクの生活が変わったわけではない。
 あるとすれば週一回の登校日がなくなり本格的に引き篭もりになってしまったことだった。
 父親は何も言わずにボクの好きなようにさせてくれた。

 そしてゲームの中でもボクは一人だった。
 一般的にいう「ソロプレイヤー」であって、ノービスから剣士へ、剣士から騎士へと転職してレベルも70まで上がった。
 店売りの装備、店売りの回復アイテム、何もかも自分で稼いで買っていくだけの単調な作業に思えたが、倒せない敵や行ったことのないフィールドになると面白くて飽きることはなかった。

 今日もある程度のレベルを目指して狩りを勧めていき、一息つくためにプロンテラ(首都)に戻ってきた。

 最近知ったことだが、首都の南で臨時公平パーティーの募集をしていた。
 ずっとソロプレイヤーだったボクからすれば見知らぬ他人と一緒にゲームをすることに何の意味があるのだろうかと思っていた。

 その臨時募集の位置から少し離れたところで隠れるようにしてキャラを置いて一時間ほど放置していた。
 休憩から戻ってきて今日のノルマを達成しようとキャラを動かすと、誰かが近くにいることがわかった。

 『ユーリ』
 カーソルを合わせるとそこにはそう名前が書かれていた。

【こんにちわ】

 いきなり挨拶をされた。
 無視をしようと立ち上がって離れていこうとするとなぜか追いかけてくる。

【あ、あの】

 声を何度かけられても無視して歩く。
 声をかけてきた主は女のアコライトだった。
 
 俺と同じで初心者なのだろうとかと思ったが、関係ないと決め付けて無視し続けた。
 しかしなぜだろうか、引き離せなかった。

 ペコペコに乗っているはずなのにアコライトと距離が離れるどころか一瞬動きが止まれば縮まっているように思えた。

 フィールド上を歩き回っても付いてくるアコライトにいい加減うんざりしたボクは人気のない隅のほうで止まった。

【俺に何か用?】
 
 実際に顔をあわせない仮想世界だから無愛想に思われるかどうかわからなかった。

【初めまして】
【だからなに?】
【ナイトさんですよね?】
【だから?】

 まったく話しかみ合っていなかった。
 そのアコライトは自分から話し掛けてきてこっちの質問を無視していた。
 自分の名前からこのゲームの楽しいこと、そして聞いていない事を次から次へと話してくるのをボクは相手にした事を後悔していた。

【あのさ、何が言いたいわけ?】

 このまま話させているといつ終わるかわからないのでとりあえず中断させた。

【すいません。自分の事ばかり話してしまって】

 ようやくこっちの話を聞いてくれたようで話が止まった。

【ずっと気になっていたんです】
【は?】
【いつも一人で狩りをしていてナイトまでなった人だって思って、お友達になりたいと思いました】

 たったそれだけで友達になろうとしているアコライトにボクはなんと言えばいいのかわからなかった。
 とりあえず、この場から逃げるように、

【今日はそろそろ落ちるから】

 そう言って無理にログアウトした。
 
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