うさぎの草むしり堂
主にオンラインゲーム(ラグナロクオンライン等)と日常についてつづられています。
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ブログ限定小説:Snow Sky
第三幕 消え行く雪の幻想 (2)

 ずっと暗い中でボクは何をすることなくいた。
 声を出すことも指を動かすことも感じられない。
 このまま消えてしまうのだろうかとふっと思うと、体中が消えていくような感じがしていく。
 何もないただ、暗い中でボクは「浮いている」と、どこからか何か聞こえてくる。
 でも、それが何なのかわからない。

『――――め』

 声は少しずつボクに近づいてくる。

『つ―――ひ――――』

 どこかで聞いた事のある声がボクの耳の中に入ってくる。

(だれ――――?)

 声にしたはずなのに声が聞こえてこない。

『つき――――め』

 耳元に響くように誰かの声が聞こえてくる

『つきひめ』

 つきひめ――――?
 誰かを探しているのだろうか?
 ボクではない誰か別の人を探してあんなにも声をだしているのかなぁ。
 それならもう少し静かにしてほしいなぁ。
 そう思った瞬間、何かがボクを捕まえてきた。

「月姫!」

 目をあけるとそこには誰かの顔があった。

「み――――か――――ど?」

 口にしたその言葉でボクはようやく目の前にいる人が誰なのかがわかった。
 今にでも泣きそうな顔をしているみかど様と、その後ろにいるのはほとんど泣いている桜さんがいた。

「よかったです――――本当に」

 桜さんは涙をこらえきれず泣いていた。
 みかど様を見ると、いつもの優しい笑顔ではなくどこか辛そうな顔をしていた。
 そして、二人がどうしてこんなに泣いているのか思い出した。

「ボク――――」
「何も言わなくてもいいよ」

 そう言ってみかど様はボクを抱きしめた。
 ボクもみかど様の背中に手を回して離れないようにぎゅっと抱きしめた。

「ごめんなさい――――」
「謝らなくてもいいよ。今はこうしていてくれるならそれでいいから」

 みかど様はボクを強く抱きしめてくる。
 胸の辺りが温かくなってくるのがわかる。
 ボクのことを本当に心配してくれているみかど様に対して何か言わないといけないように思えた。

「みかど――――」
「うん?」
 
 ぎゅっと抱きしめられたままボクはみかど様に声をかけた。

「ごめんなさい――――」

 なんていえばいいのかわからないので謝る事しか出来なかった。

「謝らなくていいよ」

 本当は別のことをいうつもりだったのに謝ってしまったボク。
 何て言えばいいのかわからないけど、今はこうして抱きしめられていたい気持ちで一杯だった。

 それからボクはしばらくしてから桜さんに体を拭いてもらった。
 七日ほど眠っていたと聞かされたときは驚いたけれど、もっと驚いたのはお仕事を休んでずっとみかど様がボクを診ていてくれていたことだった。
 満足にご飯も食べず寝ることもほとんどしないでずっとボクのそばにいてくれたと桜さんは少し寂しそうに言った。

「桜さん」
「はい?」

 着替えを済ませてボクをベットに寝かしてくれる桜さんにボクは声をかけた。

「ボク、どうしたらいいのですか?」
「何がです?」
「みなさんにたくさん迷惑かけて、みかど様にもお仕事を休ませてしまってすごく申し訳ないです」

 いくら慣れ親しんできているとはいえ、やっぱりボクはただ居させて貰っているだけだから迷惑をかけていると思った。

「そのことはお気になさらなくても構いませんわ」
「でも――――」
「今は、何も考えないでゆっくりとお体をいたわってください。みかど様もそのことをお気になさっていますから」

 桜さんはそう言ってボクから離れていき、部屋のドアを開けて出て行った。
 一人になると部屋の中は急に静かになった。

(ボクはどうしたらいいのかなぁ――――)

 そんな事を思いながらボクはいつのまにか眠ってしまった。
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第三幕 消え行く雪の幻想



 雪――――
 雪はどこからきてどこへ消えていくの――――

 ボクは雪と違ってどこにも消えないはずなのに
 どうしてこんなにも透き通っているの?

 温かな日差しなんていらないのに、溶けてしまうのにどうしてあなたは雪に手を触れさすの?
 ボクはもうあなたにとって必要のないものなの?

 その答えを知るには時間は短すぎる
 冬が終わり雪が消えていくときボクの記憶はあなたから消えていくの?

 冷たいだけの記憶がボクの心を凍らせていく
 あなたという日差しをどれだけ輝いて溶かしてくれてもボクごと消えてしまう

 あなたにとって雪はなに?
 私にとって温かな日差しはなに?

 もう忘れてしまった―――――










 どれぐらい時間が流れただろう。
 ボクがこのお屋敷に来てからずいぶんと長い時間が過ぎたように思えた。
 記憶は何一つ戻る事もなく、時々自分が記憶を失っている事を忘れるぐらい毎日が楽しかった。

「今日は早く帰れるから一緒に夕食を食べようね」

 お仕事に行くみかど様をボクと桜さんはいつもお見送りをしていた。

「あ、明日こそはお料理がんばります」
「楽しみにしているよ」

 そう言ってみかど様はボクの髪を撫でて出かけていった。
 この頃、ボクは桜さんにお願いしてお料理を始めた。
 何か一つでもみかど様に喜んでくれるものがあったらいいと思って桜さんに無理なお願いをすると、料理をしてみてはと言われて教えてもらっていた。
 しかし――――
 何もかもが初めてだから失敗の連続。
 包丁の持ち方一つからしてボクにとっては難しいものだった。

「あせらなくてもかまいませんわ。一つ一つしっかり覚えていきましょう」

 桜さんに励まされながらボクは少しずつだけどお料理ができるようになっていった。
 今日だって、少し焦げたけれど玉子焼きと少しこげたパン、形がばらばらなサラダ、かなり濃い紅茶を出したけれどみかど様は「美味しいよ」と言ってくれた。
 それが嬉しくてボクも一緒に食べると、何ともいえない味だった。
 みかど様は無理をして食べているのではないかと思ったけれど、「そんなことはないよ」と言ってくれた。

「つ、次は頑張ります」

 こんなに一生懸命になってお料理をするのも楽しいものだった。
 
 後片付けも桜さんにお願いしてやらせてもらい、泡だらけになりながらお皿などと洗った。
 毎日が楽しくこれからも続いていくものだと思っていた。
 
「それではお茶をお持ちしますね」

 片づけを終わらせて自分の部屋に戻ったボクに桜さんはお茶の用意のため出て行った。
 ベットの上に疲れた体を沈ませて桜さんが戻ってくるまで静かな時間が流れると思った。

「はぁ」

 その瞬間、胸の辺りが急に痛くなった。
 何がどうなったなんているのかわからない。
 でも、苦しいことには変わりなかった。
 体中にも痛みが走ってきて我慢できず、

「はぐっ――――」

 たぶん悲鳴がボクの口からこぼれた。
 体中が震えだし、痛みも限界を超えそうになった。

(もしかしてこのまま死んでしまうのだろうか――――) 

 そうなったらみかど様や桜さんたちに会えなくなる。
 怖いと言う気持ちが膨らんでくる。

「い、いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

 ベットから転がり落ちでも痛みや恐怖は消えることなく増していくばかりだった。

「月姫様!」

 誰かがボクに近づいてくる。
 激しく体を震わせているボクをつかんで押さえつけようとしていたが、ボクはそれを振り払うように体を揺らした。

「月姫様、しっかりなさってください。月姫様」

 桜さんの声が聞こえてきた。

「さ――――くら――――さ――――」

 助けてってと言おうとしても痛みのせいで言葉がほとんどいえない。
 体が引き裂かれるような痛みが時間が過ぎていくほど増えていっているような気がした。

「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ」
「月姫様!」

 もう何がどうなっているかボクにはわからなくてただ、悲鳴を上げることしかできなかった。

 どうしてこんなに苦しいの?
 どうしてこんなに怖いの?

 震える体、痛みが広がっていく体、何もわからなくなっている意思――――。
 ボクはもう一度大きな悲鳴を上げて目の前が真っ黒になった。


久し振りのRO
 この所、ご無沙汰でしたRO更新。
 久し振りにINをして首都を徘徊していると、知り合いのギルドの方達がなにやら集まっていて、次々とポタに乗っていくので勢いで乗っていくと、なんと発光式だそうで、そのまま参加しました。

 久し振りだったためSSをとり忘れると大珍事を起こしてしまったので画像なしで……orz

 プリさんの発光式で同じギルドのメンバーの人(私はとりあえず部外者ですが、参加させていただきました)がいい感じに集まっていました。

 発光式は一度はやってみたい、ある意味、目標みたいなものですね。
 私もクルセイダー時代のパラ子が発光したときは嬉しかったですね?。

 まぁ、最近はあまりINできないので何かと時代遅れになってきている私ですが、のんびりやっていこうと思っています。
最近のDVD事情
 春真っ盛り、桜の季節ですね?。
 そろそろお花見に行こうと思っていたらなぜか仕事でいけない日々が続く。そんな悲しい管理人です。
 こんばんばわ。

 さてさて、久しぶりの更新(サボってなんかないですよ)ですが、アニメ好きの私にとって、

「DVD」

 は無縁のものだと思っていました。
 いまだにPS2で見てるぐらいですし、パソコンも今年になってようたくDVD仕様を買うぐらい、「時代に乗り遅れている」と言っても過言ではありません。

 まぁ、話を元に戻しましょう。
 昨日、アニメイトで全巻予約しているDVDを買いに行きまして、今月で最終巻2本を含めた3本(総合計20000円弱)を手にしました。

 全巻購入特典で、

「乙女はお姉さまに恋してる」はDVD収納BOX

「ARIA The NATURAL」はカード入れ

でした。
 予約特典という響きにはついつられてしまう私ですが、話の面白いものを買うのは人として当然(?)だと思うので買うのですよ。

 それにしても、最近は何かと特典がつきますね。
 買うほうとしては嬉しい限りですが、OVA(主にビデオ)の時と比べて特典内容も充実しているのか、その反対なのかよくわからないときがありますね。

 それでも、予約特典に惹かれるのは人として間違っていないとあえて断言しておきましょう?。

 ちなみ、最後のDVDは、

Kanon第4巻

 今回はヒロインの1人である沢渡真琴の物語の完結と川澄舞の物語の本格的始動といったところです。

 PCゲームで発売されて8年以上ですが、いまだに私の中では名作だと思っています。
 ヒロイン1人1人の物語を改めて見るといい話だと思っています。
 私としては人にお勧めしたい1本だと思っています。(*´ω`)



今回は
 なんでも格闘バトンだそうで、Over the rainbowのかずぃさんからやってきたので早速してみました。

[今回は]の続きを読む
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第二幕 降り続く夢の雪 (5)



 別に何か特別な事をすることなく、ボクとみかど様は公園の小高い丘にある大きな樹の下でたくさん話をした。
 ほとんどボクが一人で話していたけど、みかど様は嫌な顔をしないでずっと聞いてくれた。
 毎日どんな風に過ごしているか、ご飯の量が多くて何度も残してしまい迷惑をかけていることなど、ボクが感じたままのことを時間を忘れて話した。

「みんな良くしてくれているんだね」
「はい。ボクにはもったいないぐらいに」
「そんなことないよ。みんな月姫のことが好きになっているんだと思うよ」
「?」

 何か他の人にしたのだろうかと考えた。
 いつも、桜さんに起こしてもらって朝ごはんを食べて、のんびりとお茶の時間を桜さんと過ごし、お昼ごはん、お茶の時間、晩ごはん、お風呂に入って寝る。
 ただ、それだけなのにボクを好きになる理由が見つからなかった。

「ボクは何もしてないですよ?」
「そうだね」

 あっさりと認めるみかど様にボクは困った。
 
「その答えだってもいつかわかることがあるよ。だから、気にすることなく今までどおりに過ごして」
「はい――――」

 そういうのであればその通りにするしかなかった。
 でも、このままではダメだと思っていることも本当だった。

「私は今のままいてくれると嬉しいけどね」

 その言葉を聞くと嬉しかったけれど、いつまでも甘えているわけにもいかない。
 必ずどこかでお別れしなければならないときがくるから、その時までに何かしてあげたかった。

「それにしても」

 みかど様は手を伸ばしてボクの髪を握った。

「桜さんも言っていたけど、月姫の髪って本当に綺麗だね」
「そうですか?」

 桜さんに毎日、髪をといてくれているからではと言うと、

「なんていうか、黒色なのに銀色のように見えるときがあるんだ。錯覚かもしれないけれど」
 
 鏡の前で桜さんに髪をといてもらっているとき、ボクも見たけれど銀色には一度も見えなかった。
 でも、桜さんが一度だけ不思議な事を言った。

『月姫様は一度髪の色を変えましたか?』

 もちろんそんなことは知らないので、一応変えてないと答えた。
 それっきり桜さんはそのことについて何も言わなくなったけれど、ボクはわずかに覚えていた。

「まぁ、それも記憶が戻ればわかることだから今は気にしても仕方ないね」

 すべては記憶が戻れば解決するはずなのに、ボクはこのままでいたいと願ってしまう。
 不安な気持ちがボクにそう思わせているのか、それとも本当に願っているのかすらわからない。
 みかど様の服を握った。
 こんな気持ちを消してくれるのはみかど様しかないと思った。

「あ、あの――――」
「うん?」

 微笑んでくれるみかど様の顔を見ると言えなくなってしまう。
 言えば困った顔をするに決まっているから。

「いえ――――なんでもないです」
「どうかしたの?」

 心配そうな声でボクに聞いてくる。
 
「私にできることがあれば何でも言って欲しいなぁ」

 言えば迷惑になる。
 だから言いたくても言えない――――。
 
「月姫?」
「なんでもないです――――。本当に――――」

 ボクはみかど様から顔を隠すように両手で抑えた。
 すると、体がなぜか動いていく感じがして両手を少し離すとみかど様がボクを自分の体に押し付けていた。

「みかど――――?」

 でも、みかど様は何も言わずにボクの背中に手を当てた。

「よく、お母様がこうしてくれてね。辛い事や悲しい事で私が悩んでいると抱きしめてくれた」
「みかど様の――――?」
「うん。もう病気で死んじゃったけどね」

 どこかみかど様の声は寂しそうだった。

「だから月姫にも同じ事をしてあげる。こうしていたら月姫の辛い事や悲しい事を少しでも忘れさせて上げれると思うから」

 ボクはみかど様の温かさが伝わってくるように思えた。
 こんなにも優しくて温かいみかど様を何度も困らせているボクがなんだか情けなく思えたけれど、それ以上にみかど様の温かさが気持ちよくてほんの少しだけ辛い気持ちが消えていくように思えた。

「みかど――――」
「うん?」
「もう少しだけこうしててもらってもいいですか?」

 ものすごく変なお願いだとわかっているけれど、もう少しだけこの温かさを感じていたかった。

「うん。月姫が満足するまでこうしていてあげる」
「はい」

 後で思い出すと恥ずかしいぐらいボクはみかど様に甘えていた。

 




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